会報第二号 ─ 2026年10月17日発行
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机上調査海事部 No.007 / 海事部

【南九州】中古艇を買う前に知る、船検と名義変更の仕組み

サンマリーナ宮崎
2026.10.17
写真: Naoki Tomeno / CC BY 2.0
机上調査です。海事部はまだ現地を訪れていない。公式サイトと公的な資料だけで書いた(2026年10月17日時点)。訪れたら「実地報告」として書き足す。

中古艇には船体だけでなく、検査の履歴と名義も付いてくる。南九州で艇を持つ経営者が増え、中古艇を検討する声も増えている。何を確認すれば手続きで詰まらないか、日本小型船舶検査機構(JCI)の公式情報から整理する。

中古艇を買うとは、何を引き継ぐことか

中古艇を買うことは、船体と同時に検査の記録も引き継ぐことである。JCIの公式サイトによると、中古艇を購入・譲り受けたときは船舶検査証書の名義変更が必要になる。船が登録制度の対象なら、登録の変更・移転登録も合わせて行う。名義変更を済ませないと、次回検査の通知が前の所有者に届く。引き渡しの後も、名義が自分に変わっているかを必ず確かめる。

船舶検査の三つの顔

JCIの「検査の種類・時期」によると、検査は三種に分かれる。定期検査は船を初めて航行させるとき、または検査証書の有効期間が切れたときに受ける精密な検査である。一般の小型船舶は6年ごとに受ける。旅客定員13人以上で総トン数5トン未満の船と、総トン数5トン以上の旅客船は5年ごとに受ける。中間検査は定期検査と定期検査の間に受ける簡易な検査で、一般の小型船舶は定期検査の中間の年に受ける。総トン数5トン以上の旅客船は毎年受ける。臨時検査は改造や修理、設備の入れ替えをしたときに随時受ける。定期・中間検査の時期と重なれば、まとめて受けられる。

名義変更と検査を同時に進める

JCIの「中古艇購入(名義変更)」によると、買い手は実印を押した委任状と、発行から3か月以内の印鑑証明書を用意し、申請を代理人に任せることが多い。売り手は譲渡証明書、検査証書、検査手帳を買い手に渡す義務を負う。検査手帳で次回の検査期限を確かめ、期限が過ぎていれば名義変更と同時に検査を申し込む。中間検査が済んでいて証書の残り期間が3か月を超えていれば、名義変更だけで済む。代理人は販売店やマリーナの担当者が務めることが多く、書類一式をまとめて任せられる場合が多い。

手数料の目安(2026年10月 JCI公式サイトで確認)

JCIの「手数料」ページによると、旅客定員12人までの船の法定手数料は次の通りである。手数料は消費税の対象外とされている。

船の長さ定期検査中間検査
3m未満13,100円5,900円
3m以上5m未満19,000円9,500円
5m以上10m未満27,800円17,200円
10m以上20m未満35,200円22,200円

旅客定員13人以上の船は別の表になり、同じ長さでも高くなる。

南九州の窓口

JCIの「支部一覧」によると、鹿児島県の窓口は鹿児島市南栄6-2-11の鹿児島支部である。熊本県の窓口は宇城市三角町三角浦1160-179の三角支部である。宮崎県の艇は、管轄する支部を公式サイトの一覧で確かめる。窓口の受付時間は2026年3月から午前9時〜11時30分、午後1時〜4時に変わった。電話・FAXでの予約を受け付けない支部もあるため、申請前に確認する。受付の締切日は申請書の裏面に示されており、郵送の場合は必着で送る必要がある。

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